始皇帝えい政の母親【趙姫】は、
- 悪女
- 淫乱
などと言われていますが、そこまでに至るには数々の地獄の試練がありました。
それを全て乗り越えて始皇帝の母になった趙姫ですが、実は
- ただただ純粋に一人の人を愛した結果、利用された
だけ。
悪女と言われる理由、そして趙姫の振り回された人生とは?
始皇帝の母【趙姫】は政略結婚させられた…?
【趙姫(ちょうき)】は、始皇帝【えい政】の母親。
【趙姫】は、秦の国の人間ではなく、趙の豪族の娘
…となっていますが、実は不明。
貧しい出かもしれないし、そもそも名前が違っていたのでは?なんて話もあります。
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趙にいたので「趙姫」とつけたみたい
趙姫は、絶世の美女だったそうです。
趙の首都「邯鄲」で、邯鄲の宝石とまで呼ばれるほど目をみはる美貌と上品さで人気を得ていた邯鄲の歌姫。
それに目をつけた呂不韋が、趙姫を愛人にします。
当時呂不韋は商人として成功しており、金も名誉も既にあったのだとか。
呂不韋に完全に惚れていた趙姫でしたが、ある時呂不韋に、
趙の国に人質として囚われていた【異人】(後の始皇帝の父)と結婚するように
と呂不韋に言われて、渋々承諾します。
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売られた…?
【異人】は秦の国の王様の子供で、趙の国と和解するために送られてきた人質。
でも当時の秦の国王であった戦神と言われた【昭襄王(しょうじょうおう)】が、遠慮なく趙を攻めるので趙から不遇の扱いを受けていた異人。
【昭襄王(しょうじょうおう)】ってどんな人?
粗末な服装と食べ物しか与えられず、その身なりはまるで乞食。
そんな異人に目をつけたのが、呂不韋。
当時の王【昭襄王(しょうじょうおう)】の跡継ぎは、次男の【孝文王】と決まっていた。
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長男は既に亡くなっていたよ!
孝文王の次に王になる資格がある子供は、実はまだ決まっていなかった。
というのも、孝文王の正式な奥さんとの間に子供がいなかったから。
側室の間には20人以上の子供がいたので、その子たちの誰かが孝文王の次の王になるだろうと言われていたものの、正式には全く決まっておらず。
そこに目をつけた呂不韋。
異人を世話して恩を着せておく事で
異人が孝文王の正式な妻の子供になれば、異人は王になり自分が王室に入れる…!
と読み、趙の国に人質に来ていた【異人】を孝文王の正式な妻の養子にする事を策略します。
歴代の見取り図作ってみました▼▼▼
ちなみに異人は、一応孝文王の実の息子。
王族の血が流れている【異人】ではあったが、【異人】の母が孝文王から愛されておらず、王位継承権からは程遠く王になれる確実はほぼなかった。
なので異人を王にする為には、正式な妻の養子にしておかなければならなかった。
呂不韋はまず【異人】に豪華な服を着さえ、上流階級の暮らしをさせます。
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異人は貧しい暮らしをしていたので、優雅な生活が嬉しかったみたいだよ
そんな時に、異人が呂不韋の愛人である趙姫を気に入ってしまった。
お願いだから趙姫と一緒になりたい!
という異人の願いに呂不韋は趙姫を差し出す。
これが、趙姫が無理やり異人と結婚させられた経緯。
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趙姫は呂不韋と一緒になりたかったので、異人との結婚が嫌で仕方なかった
そしてその後、趙姫は21歳の時に後の始皇帝【えい政】を出産するのですが…
【趙姫】が生んだ始皇帝【えい政】の父親は…?
実は【えい政】の父親が、呂不韋だと言われています。
【異人】が趙姫を気に入った時、趙姫のお腹には呂不韋の子がいたとかいなかったとか。
その後、呂不韋は見事【異人】を孝文王の正式な妻の養子にする事ができ、感謝した【異人】は
自分が王になった時は位を授ける
と約束します。
趙姫がえい政を産んで1年経った頃、秦の国王【昭襄王】がまたもや趙の国を和解を破って攻めます。
これに怒った趙の国。
人質となっていた【異人】を処刑する事に…!
処刑なんかされたら自分は出世できないと焦った呂不韋は、役人に賄賂を渡しまくって異人を何とか秦に逃がします。
しかし…!!!
なんと妻である趙姫と息子のえい政は一緒に連れて行けなかった。
趙に残った二人は、趙の人々から壮絶な仕打ちを受けます。
歴史上の記録では、趙姫が趙に残されていた時の話は一切なく
- 呂不韋の豪族の知り合いに趙姫とえい政をこっそり預けた
- 趙姫の実家にかくまってもらっていた
…と言われていますが、これも不明。
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始皇帝も趙姫も、趙の国での出来事は一生忘れないと言っているので、優遇はされていなかったと思う
キングダムの漫画では…
異人だけ秦に逃げた事で、趙姫もえい政も趙の人々からひどい仕打ちを受けまくっていました💦
趙姫は大人数に乱暴されたり、えい政も日々殴られたり小便をかけられたり…
趙姫が「お前のせいでこんな事になった…!」と言って、息子であるえい政を殺そうともします。
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やっぱりえい政は、異人の子供だったんじゃないかな? もし愛する呂不韋の子だったら必死に守った気もする…
食べるものもままならず、趙姫は趙での生活を死ぬまで忘れず恨みます。
謎なのは、呂不韋は趙姫親子に何の支援もしてくれなかったのかな?という事。
既に秦で色々と裏工作をしていたのかもしれないけど、趙姫親子がひどい仕打ちをされるのは分かっていたはず。
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自分の出世の為に趙姫親子の事なんてどうでも良かったのか…
異人が秦に逃げてからえい政が9歳まで、地獄の日々を送っていた趙姫とえい政。
えい政が1歳の時に父親が秦に逃げたので、約8年間も壮絶な人生を送った事になります。
そうしてやっと異人が秦の国王になった時に、
- 30歳になった趙姫
- 9歳のえい政
は秦の人間として秦に行ける事になりました。
ちなみに異人がすぐに国王になれたのにも、昭襄王が死に、その後を継いだ孝文王がたった3日で死んだからです▼▼▼
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呂不韋が暗殺したと言われてるよ
そうして呂不韋が助けた【異人】こと【荘襄王】が王になり、呂不韋はとうとう商人から宰相に…!
始皇帝の母【趙姫】とうとう王大后になる…!
旦那が王になり、34歳で王后になった趙姫。
贅沢な暮らしが出来るようになったので、これからは息子のえい政と夫である荘襄王と幸せに暮らす…
かと思いきや、夫である荘襄王もたった3年で没。
そしてとうとう息子のえい政が、秦の国王【始皇帝】に…!
荘襄王の妻の時は【王后】となっていた趙姫は、夫がなくなり子供が王になった事で【王太后】に!!!
王太后になった趙姫は、夫が死んで以前の愛人だった呂不韋とまた関係を持つようになってしまう…!!!
でもそれ自体は悪い事ではなく、
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中国では夫が死ぬと誰と男女の関係をもってもよいとされていました。
但し、立場というものがある。
趙姫は既に太后となっており、後宮という男性は王しか入れない場所に住んでいました。
呂不韋は宰相という立場であるものの、こっそり後宮に出入りしていた事もあり、始皇帝えい政に見つかると…
それでも呂不韋から離れられなかった趙姫。
歴史上では、趙姫がその行為が好きすぎて淫乱…と書かれていたけど、キングダムの漫画を読むと
- ただただ呂不韋が好きなだけ
のように感じるのは、私だけだろうか。
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始皇帝の父【荘襄王】と無理やり結婚させられ、子供も産まされ、趙の国では一生トラウマになる仕打ちをされ、寂しくて辛くてたまらかったんじゃないかなー
しかし、昔の愛人の相手をしていた呂不韋は、またもや趙姫を裏切ってしまう。
一説には、長年不倫関係にあったものの、
- 呂不韋が歳をとって趙姫の相手をするのがしんくなってきた
- 趙姫との関係がばれると自分の立場が危うくなる
これらが理由で、趙姫に別の男をあてがう事に。
それが【嫪毐(ろうあい)】という男。
趙姫と嫪毐(ろうあい)の出会い
嫪毐は、趙姫の性の奴隷としてあてがわれた呂不韋の回し者。
どうやら、あそこが巨根でそのイチモツだけで車輪が回せたのだとか!!!
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車輪のトゲとか刺さりそうだけど
趙姫が住んでいた後宮に出入りさせるために、呂不韋が嫪毐を宦官に仕立て、記録上では「あれがない」として後宮に出入りさせて趙姫と会わすことに成功。
趙姫は嫪毐を大変気に入り、いつの間にか趙姫と嫪毐の間に愛情が芽生え、子供を2人出産。
しかし、始皇帝の母が宦官とそのような関係になっている事が公になれば、息子である始皇帝に処刑されるのは目に見えている。
その為、他の国に移住する事を思いつきます。
それが「毐国(あいこく)」
毐国は実際に記録にも残っていて、太后となっていた趙姫が後ろ盾になって嫪毐が王様として君臨した国。
子供と嫪毐とのんびり暮らしたくてした毐国を建国した趙姫でしたが、実は毐国の家臣には呂不韋の手先が多く潜り込んでいて…。
毐国が秦の国に反乱を起こすよう仕向けたのです。
そう、毐国を建国させたのも全ては呂不韋の思惑。
力も財も蓄えた呂不韋は、始皇帝を倒して自分が王になる戦略を立てていました。
呂不韋は何度も始皇帝暗殺を試みていましたが、全て失敗に終わっています。
何とか始皇帝を倒すために考えたのが、この【毐国反乱】。
毐国の王となった嫪毐が反乱を起こしている間に、自分も裏でこっそり動き、始皇帝の城ごと破壊してえい政を倒す計画だった。
嫪毐は元々位の低い人間。
いきなり一国の王となり、チヤホヤされて呂不韋が仕込んだ部下に反乱を持ち掛けられ、その気にさせられます。
言われるままに太后の印璽を盗み、兵を起こして反乱を起こしたけど、嫪毐の事を良く思っていなかった者に始皇帝に密告され、あっという間に鎮圧されてしまう。
捕まった嫪毐は、
- 呂不韋の作戦
- 自分と趙姫との関係
- 子供の事
を全て正直に話してしまいます。
そうしてとうとう呂不韋は始皇帝に罰せられることになり、嫪毐とその子供達は処刑されることに。
趙姫は
どうか子供だけは殺さないで
と息子であるえい政に土下座をしてお願いしますが、えい政は反乱の元だと断ります。
その時趙姫はキングダムの漫画で
お前なんか産まなきゃよかった…!
と言ってしまいます。
これに怒ったのが、始皇帝の奥さん。
なぜえい政に対してその気持ちを持ってくれなかったのか、を強く訴えてくれるのですが…
ここから読み解くと‥‥
やっぱりえい政は秦の王であった荘襄王の子だと思うんですね。
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愛していない人との子供だった…から?
その後、趙姫は幽閉されますが、嫪毐との子は実はこっそり逃がされていた…という話がキングダムの漫画では描かれています。
趙姫が悪女と言われる理由
- 趙の国でえい政と2人残された時に、えい政にひどい仕打ちをした
- 呂不韋とずっと不倫関係にあった
- 嫪毐と密通し子供まで作った
- 毐国を建国し反乱を起こした
- えい政に「お前なんか産まなきゃよかった」と言い放った
但しこれが全て真実かどうかは闇の中です。
趙の国でひどい仕打ちを受けた事は確かなようですが、えい政にまで手をかけたかどうか。
ただ嫪毐と密通し子供まで作り、毐国を作り反乱を起こしたとなると、これはもう悪女と言われてしまっても仕方ない。
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でもこれも全部呂不韋の仕業なんだけどなー
趙姫は53歳で亡くなりますが、呂不韋に出会った20歳(多分)から53歳までの33年間、一体どんな人生だったのかまとめました。
始皇帝の母【趙姫】の人生は利用されただけ…だった?
趙姫の人生は呂不韋に振り回された人生…だったように思います。
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始皇帝の母【趙姫】は呂不韋の駒の一つに過ぎなかった…!?
- 歌姫として人気を呼んでいた時代に呂不韋の愛人となり
- 呂不韋に始皇帝の父と無理やり結婚させられ
- 始皇帝の父が秦に逃げたら自分たちは呂不韋に助けられることなく趙で壮絶な人生を送り
- 秦でやっと呂不韋に会えて関係が復活したと思ったらまた別の男をあてがわれ
- その男と幸せな人生を歩もうと思ったら呂不韋に始皇帝暗殺に利用され
- 最も大切な家族を呂不韋のせいで奪われ…
本当は純粋に呂不韋が好きなだけだった少女が、呂不韋に利用され過酷な人生を生きる事により変貌していった人生。
最後えい政に「お前なんか産まなきゃよかった」とキングダムの漫画の中では言ってしまいますが、
それは愛する呂不韋に裏切られて、好きでもない人の子供だったから…
最終的に、嫪毐という心から愛しあえる人をやっと見つけたのに、それすらも利用されて反乱を起こした諜報人とされる。
キングダムの他の実在するキャラクターも要チェック!!!
もし呂不韋と出会っていなかったら、趙姫は心から幸せな人生を送れたのかも。
どんな時代でも、異性に振り回されて人生が激変するのは、避けられないのかもしれないです💦
まとめ
趙姫の事を調べれば調べるほど、キングダムの漫画を読めば読むほど、趙姫が可哀そうな人に思えるのは私だけでしょうか。
女性は良くも悪くも、男性で人生が変わります💦
呂不韋の腹黒さに利用された趙姫ですが、呂不韋のような男性は今の世の中にもたくさんいると思います。
これからの女性は、強くたくましく、そして愛情あふれる人になれるよう、男性を選ぶ【目】もしっかり養いたいですね!!!(; ・`д・´)
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