千と千尋の神隠しに出てくる「湯婆婆」。
千尋とハクをいじめ、従業員もこき使って金ガッポリ儲けるがめついおばあちゃまのイメージですが…
湯婆婆は優れた経営者だと、とっても高評価なんです!!!
湯婆婆が、体を張って従業員を守り抜いた行動と、甘やかし過ぎた坊の子育てについての論議を紹介!
千と千尋の神隠しの湯婆婆は優れた経営者⁉
湯婆婆は湯屋を経営する恐ろしい魔女…
というイメージですよね((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
確かに
- 千尋の名前は奪う
- ハクを使い倒す
- 金儲けに目がない
- 見た目超怖
- 顔デカスギ…
という、いかにも恐ろしい魔女というイメージですが。
で も
- 千尋から尋の名前は奪ったけど仕事を与えた
- 河の神様がドロドロの臭い状態でやってきた時、従業員に接待を任せず一応自分で接待をした(最終的に千尋に押し付けたが)
- 千尋が河の神様を助けて砂金がもらえた時、めちゃくちゃ褒めてくれた
- カオナシが暴れすぎた時、魔法のかめはめ波(のようなもの)を打って従業員を守った(失敗したがそこは気持ち)
- 多くの豚の中から千尋がここには親がいないと当てた時に、坊の助けはあったもののちゃんと開放してくれた
これを【経営者】としてどうなのか、今の時代に当てはめてみると…
- 仕事をくれた➡面接採用➡理不尽な事はしない
- 河の神への対応➡嫌な客の対応➡部下から尊敬される
- 砂金をもらった千尋を褒める➡成果を上げたら褒めてくれる➡部下の育て方完璧
- カメハメ波➡身を持って従業員を守る➡素晴らしい社長➡部下から信頼される
- 豚当て問題➡無理難題を出して千尋を辞めさせたくないだけ➡何だかカワイイ
となります。
え!?
めっちゃいい社長じゃない???
千尋が仕事をもらうために湯婆婆の所に行ったときに、千尋が粘り強く「仕事を下さい」と言い続けたら、名前の一部を取られたものの、仕事を与えてくれた。
名前の一部を提供するというのは、今の時代で考えてみると
- 名前を一つ提供して仕事をもらう➡契約書にハンコを押して仕事をもらう
とも読み取れる。
当時ジブリはかなり忙しかったらしく、宮崎駿監督はじめスタッフ全員仕事に追われる毎日だったとか。
仕事をしないと首を切られる、そんな状態を比喩して描いたのかもしれません。
河の神様への対応も、自分が率先して対応した。
まぁその後千尋に押し付けますが(笑)
嫌な客に対して、最初は自分で対応していたのは、リーダーとして素晴らしいお手本♪
そして千尋が河の神様を助けて砂金がもらえた時、千尋を褒めて皆にも千尋を見習いなって言ってくれた。
湯婆婆がみんなの前で褒めてくれたおかげで、今までカエルたちが見下していた人間の千尋が、みんなにやっと認めてもらえた。
仕事でちゃんと成果を出したら、褒めてくれる!
カオナシが暴れすぎた時も、魔法のかめはめ波で対応してくれた湯婆婆。
結果的には泥をかぶってしまいましたが、体を張って従業員を守った湯婆婆。
何かあれば社長が守ってくれるという安心感♪
最後、千尋のお父さんとお母さんがどの豚か当てる時、千尋がここには親がいないと当てた時に、坊の助けはあったもののちゃんと開放してくれた。
約束事はちゃんと守ってくれる湯婆婆!
最後の豚当てクイズは、湯婆婆は千尋の事を気に入っているので、やめさせたくない一心でやったことだと思う!
更に
- 従業員を住まわせてくれている
- 制服もお布団も食事もちゃんと出る
優良企業以外、なんて言えばいい?というぐらい面倒見のいい湯婆婆。
- 制服や住む場所の提供
- いざとなったら部下を守ってくれる
- 仕事でミスをすれば怒られるけど、頑張ったら褒めてもらえる
- 何とか引き続き会社に存続してもらう為努力する
最高の経営者♡
だけど、
- 見た目が怖い
- 怒ると怖い
- 話し方も怖い
そして魔法が使えるので、怖さの方が勝っちゃうんですよね。
見た目や話し方が怖い社長なんて、いっぱいいるよねw
湯婆婆の見た目は怖いけど、従業員たちみんな自由な時間もあるし、笑顔もあって楽しそうに働いています。
本当に怖い経営者なら、従業員は常にピリピリしているはず。
みんな湯婆婆の本当の優しさを知っているからこそ、自由にしながらも一生懸命働けるのではないでしょうか♪
湯婆婆の子供はなぜ体は大きいのに赤ん坊なの?
湯婆婆が愛してやまない坊。
湯婆婆の坊への接し方は、過保護そのもの。
愛情の注ぎ方が、少し異常にも感じられますよね。
ハクのことも可愛がっていたのかと思えば、ゼニーバに呪いをかけられて死にかけたら、あれだけ忠実に尽くしてきたハクをあっさり捨てた…。
自分が大好きな人には異常なぐらいまで愛情を注ぎ、使えなくなったら簡単に切り捨てる
当時ジブリを仕切っていた最高責任者と宮崎駿監督は、意見の食い違いで何度も対立していたようです。
宮崎駿監督をはじめスタッフは働き通しで、もはや限界だったそうです。
それでも最高責任者は、お金を稼ぐためにみんなを働かせる。
そんな最高責任者を湯婆婆に見立てて
- 湯婆婆が育てた子供は、体は大きくなっても心はいつまでも赤ん坊のまま ➡ 子育てとしては失敗 ➡ えこひいきしすぎ
- 使えなくなったハクをあっという間に切り捨てる ➡ ハクを自分(宮崎駿監督自身)に見立てている
としたのかもしれません。
ここまで読むと、湯婆婆って器が広く人情もある、かなりワガママなお金稼ぎだけは天才の人。
しっかりお給料もらえそうだし、私はなんだか湯婆婆の湯屋で働きたくなってきました。
湯屋は理想の職場かも♡
千と千尋の神隠しで湯婆婆と銭婆の違いは?
千尋に優しい銭婆。
でも釜爺は「銭婆の方が怖い」と言っています。
その理由、、、
ここからは憶測ですが、過去に恐ろしい暴君だったのではないかと。
- 金儲けばかり考えるビジネススキルを持ち合わせた湯婆婆
- 従業員を完全支配する銭婆
が完全対立してしまい、意見が合わなくなった。
湯婆婆は湯屋を儲けさせようと奮闘しつつ、従業員も大切にしていたため、銭婆は孤立してしまったのかも。
魔法対決するも力は互角だったため、従業員からも尊敬されなくなった銭婆は
- 従業員と労働契約を結ぶ時に必要な魔女の契約印
を盗んで消え去った…のでは…?
湯婆婆と銭婆は、姉妹といえども共同経営者。
現代の共同経営者ならではの対立や、考え方の違いを、宮崎駿監督は比喩して描いている気がします。
ジブリには多くの権力支配者がいたそうで、宮崎駿監督はいろんな思いを抱えながら仕事をしていたそうです。
色んな思い…経営に対しての不満とか???
湯婆婆についての解説は岡田斗司夫さんYouTube で詳しく見れます!
千と千尋の神隠しについての裏話はまだまだ他にもあります!
千尋のお母さんが千尋に冷たい理由や両親が豚になった理由、ハクの正体や気になる話の続きなどこちらでまとめています▼▼▼
まとめ
湯婆婆と銭婆の顔は、おそらく若い頃は美人であっただろうという面影があるものの、欲望や執着、憎しみなども表現されていて、とても恐ろしい顔になっています。
一説では、湯婆婆はもののけ姫エボシの成れの果てだという解説もあります。
エボシ様は民をまとめる、とても優れたリーダーでしたよね。
憧れの存在というか、かっこいいし責任感あるし美人だし。
確かに湯婆婆の統括能力は、エボシ様に匹敵するもの。
なのに…歳とったら湯婆婆の顔って。。。
いくらなんでもそりゃないわっ(*´・ω・)(・ω・`*)ネー
…と思っちゃいますが、権力と欲望、金儲けに走るとあそこまで変化するという宮崎駿監督なりのメッセージなのかもしれません。
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